やりたいことは明確だけど、優先順位に悩む21歳からの起業相談

皆さん、こんにちは。
長崎県佐世保市で経営コンサルタントをしております、翔彩サポート代表の広瀬です。
今回は、21歳という若さでアパレルブランドを立ち上げたばかりの情熱あふれる若手経営者からのご相談です。
自分の「やりたいこと」や「ブランドとしてのビジョン」について、しっかりとした考えを持っており、商品コンセプトや世界観、デザインの方向性に関しては明確なイメージを持っていました。若さゆえの柔軟な感性と、時代を読み取る力も兼ね備えており、そのセンスには将来性を感じさせるものがあります。
しかし、そんな前向きな想いとは裏腹に、立ち上げ直後の現実的な課題にも直面していました。
特に、営業活動や販路の拡大といった「新規営業」の分野、そして経費の管理や帳簿の整理、各種申告といった「バックオフィス業務」など、経営者として避けては通れない業務において、大きな不安を感じているとのことでした。
デザインやブランディングには熱中できるものの、それ以外の“経営”に関わる実務が多すぎて、「自分一人でやっていけるのか」とプレッシャーを感じる日々が続いていたといいます。一人で立ち上げたばかりのタイミングでは、「何から手を付ければいいのか分からない」「優先順位がつけられずに時間だけが過ぎていく」といった悩みが尽きません。
このように、情熱とビジョンがあっても、実務の多さや経営の全体像が見えづらいことは、若い起業家にとって大きな壁になります。彼のような若手経営者が抱える不安や悩みは、決して特別なことではありません。むしろ多くのスタートアップ経営者に共通する“最初の関門”とも言えるでしょう。
この若手アパレル経営者の悩みに寄り添いながら、「やるべきことをどう整理し、どのように優先順位をつけていくか」、そして「一人経営者として事業を前に進めるための実践的なステップ」について、ご紹介します。
ひとつの電話から始まった、新しいつながり

2024年12月のある日。
冬の冷たい空気に包まれながら、年の瀬の忙しさに追われていた頃。私のスマホに一本の電話が鳴りました。
昔から仕事で繋がりのある知人から何気ない会話のあと、彼は少し声のトーンを変えて、こう切り出しました。
「今、業務委託で仕事をお願いしてる若い子がいるんだけどさ。今年からアパレルで起業したばかりでさ。すごく頑張ってるんだけど、どうも経営まわりで悩んでるみたいで…。帳簿のつけ方とか、新規営業とか、わからないことが多すぎて手が止まっちゃってるみたいなんだよね。誰か相談できる人を探してるんだけど……広瀬、力になってくれないかな?」
「もちろん、大丈夫だよ。力になれることがあれば、何でもサポートするよって伝えて」と私はすぐに答えていました。知人は安心したように笑いながら、すぐにその起業家の連絡先を教えてくれました。それが、今回ご相談いただいた、21歳の若き経営者さんとの出会いです。
まだ21歳。だけど、話を聞くと、驚くほどしっかりとしたビジョンを持っていました。
「こういう世界観を表現したい」
「自分のブランドを通して、誰かの日常に彩りを届けたい」
そんな想いを熱く語ってくれました。その情熱は、本当に純粋でまっすぐで、私自身も思わず胸が熱くなるような気持ちになったのを覚えています。
ただ一方で、本人も話していたように、やりたいことは山ほどあるのに、現実の「経営」や「お金まわり」になると急に立ち止まってしまう。
「新規営業って、どう動いたらいいの?」「帳簿って、どこまでつければいいの?」「確定申告、どうなるの?」
誰も教えてくれないし、調べても自分に当てはまるケースがわからない。そんな悩みを抱えて、一人で不安を抱え込んでいたようでした。
神戸に住んでいるということで、本人の希望もあり、最初の打ち合わせはZoomで行うことになりました。画面越しに見えたのは、笑顔の中にも少し不安を抱えた、でも未来をまっすぐに見つめる若者の姿でした。
この出会いから始まった、新しい挑戦。私にとっても、とても大切なご縁のひとつになっています。
ゼロからの経営、どこから手をつければいいのか——21歳起業家のリアルな悩み

2025年1月6日。
年明け早々、初めてちゃんとした経営の相談をZoomで受けました。
正直、それまでは「なんとなく」でやってきた部分も多くて、「これで合ってるのかな?」っていうモヤモヤをずっと抱えてたんです。
でも誰に聞けばいいかも分からないし、相談できる相手もいない。
そんな中で、今回こうして話を聞いてもらえることになって、思い切って自分の悩みを全部さらけ出しました。話していく中で、あらためて自分の中で整理できた課題がいくつかありました。
まず、「起業はしたけど、どんな書類を出せばいいのか全然わからない」ということです。本当に最初は勢いだけで動いてて、「ブランドを立ち上げたい」とか「服を作って届けたい」とか、そういう“やりたいこと”が先に立ってて、開業届とか青色申告とか、いわゆる“事務手続き”的なことは完全に後回しでした。
一応ネットで調べてはみたんですけど、出てくる情報がバラバラで、自分のケースに当てはまるのかどうかもよく分かりませんでした。「で、結局いつ何を出せばいいの?」っていうのがずっとモヤモヤしてて、気づけば手つかずのままになってました。
あと、「アルバイトの収入もあるけど、確定申告ってどうなるの?」っていう不安もありました。今はまだブランド一本では生活できないので、週に何回かはバイトもしてます。バイトの給料は源泉徴収されてるけど、ブランドの売上も少しずつ出てきてるから、確定申告が必要っぽい……くらいの認識はありました。
でも実際、何が経費にできて、どこまでが対象になるのかもよく分かっていません。例えば、作業用に買ったパソコンとか、撮影に使った備品とかって経費に入るの?とか。ネットで調べても断片的で、「自分の場合は?」ってなると結局分からない。申告の時期が近づくほど、ちょっと憂うつになっていました。
そしてもうひとつ、ずっと引っかかってたのが「個人事業主と法人、どっちがいいの?」っていうことです。周囲の先輩方は、「法人化したよ」って人もちらほらいて、なんとなく「自分もそっちのほうが良いのかな?」って気になってはいたんです。でも、自分の売上がまだまだ安定してない中で、法人にするといろいろコストもかかるって聞くし……。信頼感とか、将来的なことを考えると法人の方がしっかりしてそうだけど、今の自分には早いのかも、でもその判断すら自信がない。正直なところ、どっちが自分にとって正解なのか、誰かに背中を押してほしいって思っていました。
最後にもう一つ。「営業ってどうやるの?」問題です。今はSNS中心に販売してて、たまに知り合い経由でも買ってもらえることがあるんですけど、それだけじゃ広がりに限界を感じています。やっぱりもっと多くの人にブランドを知ってもらいたいし、ちゃんとビジネスとして広げていきたいんです。
でも、じゃあ「営業しよう」って思っても、具体的に何から始めればいいのか全くわからない。メールを送るにしても、どこに?誰に?展示会も考えたけど、費用が高そうでビビってしまって踏み出せない。頭では「動かなきゃ」ってわかってるんだけど、「何をどうやって動くか」が全然見えてない。気持ちばかり焦って、空回りしてるような感覚でした。
やりたいことはちゃんとあるし、理想も描いています。でも、それを現実の「経営」に落とし込もうとすると、知らないこと、分からないこと、やれてないことが多すぎて、本当にしんどい想いでした。特に一人でやってると、悩みも不安も自分の中でループしていって、「これで合ってるのかな…」って思いながら進むしかない。
検索しても、自分の状況にぴったり当てはまる情報って意外と少なくて、「うーん、それは大企業の話でしょ」みたいな違和感もあります。今回こうして相談する機会をもらって、自分の悩みをちゃんと整理して話せたことで、ちょっと気持ちが軽くなりました。「分からないことがある=ダメなこと」じゃないし、ちゃんと向き合えばひとつずつクリアしていけるんじゃないかって、少し前向きになれた気がします。
本気の経営は、行動から始まる

経営相談からちょうど1週間が経ったころ、彼からメッセージが届きました。
「あのZoom相談のあと、毎日事業のことを考える時間が増えて、次に何をやるべきかをノートに書き出して整理してみたり、自分なりに行動し始めています。本当にあの時間、めちゃくちゃためになりました!できれば、定期的に経営の相談に乗っていただけたら嬉しいです。よろしくお願いします!」
このメッセージを読んだとき、なんだか胸が熱くなりました。相談してくれた時点でもちろん真剣さは感じていたけど、その後の動きで、彼が「本気で経営に向き合おうとしている」ことがひしひしと伝わってきたんです。
単に「起業してみたい」「何か始めてみたい」っていう気持ちだけでは、ここまでの行動には繋がりません。彼は今、確実に「起業した人」から「経営していく人」へと、一歩を踏み出しているんだと思いました。それは、頭で考えているだけじゃなく、実際に手を動かし、自分の中にある不安や迷いと向き合いながら、次の一手を考えている証拠です。
僕はよく「経営に年齢は関係ない」と伝えますが、それを彼が体現してくれたと思っています。21歳で事業を立ち上げて、分からないなりに手探りで動いて、ちゃんと「学び」を「行動」に変えていく。年齢が若いとか、経験が浅いとかは、経営においてマイナスではありません。むしろ柔軟に動けるし、失敗してもすぐ立て直せる。その力の方が大事ですし、それを彼はすでに持っています。
経営って、派手な成果がすぐに出るような魔法のようなものではありません。コツコツと、小さな挑戦を重ねて、失敗も成功も自分の経験として取り込みながら、少しずつ積み上げていくしかない。時にはうまくいかないこともあるし、「もうやめようかな」って思う日もあると思います。それでも踏ん張って続けられるかどうか、それが本気かどうかの違いだと思っています。
彼のメッセージからは、「事業を育てていきたい」という覚悟がにじみ出ていました。僕も、そんな彼のサポートができることを嬉しく思いますし、これからも並走しながら一緒に考え、悩み、進んでいけたらと思っています。
まだ始まったばかりの挑戦。でも、確実に、彼の中では「経営者としての土台」が動き出しています。本気の経営は、立派な計画じゃなく、小さな一歩を積み重ねることから始まるんだと、改めて実感させられました。
相談者様からのメッセージ

知り合いを通じて翔彩サポートさんを知りましたが、知れてよかったと思います。
これから事業するにあたって、何をしたらいいか何を気をつけたらいいか等を分かりやすく丁寧に教えてくれました。
相談にもしっかりと聞いてもらい、適切なアドバイもしてもらい背中を押してもらったような気分でした。
これから相談するなら翔彩サポートさんをオススメします。
翔彩サポートからのメッセージ

一人で頑張りすぎないでください。
あなたの挑戦に、寄り添います。
起業をするとき、誰しもが「やる気」と「不安」を同時に抱えています。
「本当にこれで合ってるのかな?」「もっと効率のいいやり方があるんじゃないか?」特に、誰かと一緒にやるのではなく、“一人”で始めた経営者にとっては、日々の営業、新規の取引先とのやりとり、商品の開発や広報活動、さらには経理や税務といったバックオフィス業務まですべてを自分で抱え込まなければならないという現実に、どこかで限界を感じる瞬間が訪れます。
「時間が足りない」
「誰に何を聞けばいいのかすらわからない」
「相談できる相手がいない」
そうした声は、決して特別なものではありません。むしろ、誰もが通る“最初の壁”なのです。
翔彩サポートでは、そういった起業初期に直面する漠然とした不安や「何から手を付ければいいのか分からない」というモヤモヤを“明確な行動”に変えるお手伝いをしています。今すぐできる“小さな第一歩”を一緒に見つけていきます。
私は、経営の“正解”を一方的に教えるのではなく、相談者一人ひとりが「自分らしい経営スタイル」を見つけられるよう、伴走するパートナーでありたいと考えています。
「やりたいことはある。でも、どう進めていいのか分からない」
「いざ始めてみたけど、想像以上に分からないことだらけで不安」
「誰かに話を聞いてほしい。でも、身近に相談できる人がいない」
そんな風に感じている方は、どうか一人で抱え込まず、ぜひ翔彩サポートにご相談ください。
今あなたが抱えているその不安は、きっと“次のステップ”へとつながる大切なサインです。
その一歩を、一緒に踏み出しましょう。
費用
サービス内容 | 金額 |
経営(役員)会議 ※zoom相談 | 33,000円(税込) |
監修者情報

経営コンサルタント 翔彩サポート 代表 広瀬祐樹
【経営分析×経営アドバイス×財務管理】による永続的に繁栄する経営体制を支援。
経営について悩んでいることがあれば、どんなことでも構いません。お気軽にご相談ください。