開業まで残り5ヶ月!事業計画・採用・集客…“やらなきゃ”に悩んでいた30代歯科医師の開業相談

コンサル実績

開業まで残り5ヶ月!事業計画・採用・集客…“やらなきゃ”に悩んでいた30代歯科医師の開業相談

皆さん、こんにちは。
長崎県佐世保市で経営コンサルタントをしております、翔彩サポート代表の広瀬です。

今回は、歯科Web予約システムの提供会社様からご紹介いただいた、歯科医院の新規開業案件についてご紹介します。
ご相談いただいたのは、現在長崎県内の歯科医院にて勤務されている先生で、福岡県での独立開業を予定されている歯科医師です。

先生は、これまで勤務医として多くの臨床経験を積まれ、患者様との丁寧なコミュニケーションを大切にする姿勢が印象的な方です。新たなステージとして、自らの理想とする医療を提供できる環境を築きたいという強い想いから、開業という大きな決断をされました。

すでに金融機関からの融資は承認されており、6月の開業に向けて準備を進められています。
しかしながら、事業計画書の作成がまだ不十分であったり、スタッフ採用や集客の具体的な動きがこれからという段階であることに不安を感じていらっしゃいました。

限られた時間の中で、事業の方向性を整理し、採用・マーケティング・資金繰りの各面でスムーズに立ち上げができるよう支援していくことが今回の支援テーマとなります。

抱えていた悩み

相談に来られた先生が抱えていたのは、「開業を決意したものの、何から手をつけていいか分からない」という不安でした。

すでに銀行からの借入手続きは進められていましたが、顧問税理士もまだ決まっておらず、具体的な開業準備に必要な手続きや流れについて、ほとんど手つかずの状態でした。

さらに先生は、「開業してから本当にしっかり収入を上げていけるのか」という点に大きな不安を感じておられました。というのも、今回の開業では内装・医療機器・土地建物・広告費などを含め、総額で約1億3,000万円もの開業資金がかかっており、その返済を本当に続けていけるのか、現実的な収支の見通しが立っていないことが心配の種だったのです。

歯科医院経営では、毎月の返済や人件費、家賃・材料費といった固定費が確実に発生します。そこに患者様が安定して来院してくれるのか、初期段階から収益をどう作っていくのか、という点は、まさに開業医にとって最もリアルな課題です。
特に競争の激しい福岡エリアでは、診療内容・価格設定・立地・スタッフ対応・広告手法・SNS活用など、トータルでの戦略が欠かせません。

今回の先生のように、「資金は調達できたけれど、経営全体の見通しや準備が曖昧なまま時間が過ぎてしまっている」というケースは意外と少なくありません。その理由の一つに、開業前に勤務先の試算表や経営に携わっていないことが挙げられます。

経営というものを肌で感じる機会がなければ、今行うべきことや次に取り組まないといけないことの優先順位が分からないのも当然です。だからこそ、開業支援に精通した専門家の支援が必須だと私は思っています。

翔彩サポートへ相談したキッカケ

今回、ご相談いただいたきっかけは、ある歯科Web予約システムの会社様からのご紹介でした。

もともとその予約システムは、患者様の情報を効率的に一元管理できる優れた機能を備えており、導入を検討されていた先生も高い関心をお持ちだったとのことです。

実際、翔彩サポートとして支援している歯科医院様で導入しているWeb予約システムであり、活用方法を熟知していました。

しかし、いざ導入となると「どう活用すれば、実際の診療や医院経営にしっかり役立てられるのか」「ただの予約システムだけの運用にならないのか」という点で不安を感じられていました。ちょうどその時、予約システム会社の担当者様から、「このシステムを本当に上手く活かしている方がいる」としてご紹介いただきました。

さらにお話を聞いていく中で、私が単なるIT活用のアドバイザーではなく、歯科医院経営のコンサルタントとしても開業準備から開業後の運営・経営までトータルで支援していることを知り、「これは今の自分の状況にぴったりなのではないか」と感じてくださったそうです。

「歯科医院を立ち上げるだけでなく、その後しっかりと患者様に選ばれ、安定的に経営できるクリニックにしていきたい」「予約システムも含め、仕組みとして医院全体を効率的に運用していきたい」そういった想いから、翔彩サポートに正式にご相談いただく運びとなりました。

開業はゴールではなくスタート。単に開業を成功させるだけでなく、その先の経営にどう繋げていくか、どれだけ早く黒字化できるか、地域に根ざした信頼される歯科医院に成長できるかが非常に重要です。
そうした点でも、単なる開業支援ではなく「経営の視点を持ったサポートが受けられる」という点に共感していただけたことが、私たちにとっても大きな励みとなりました。

開業5ヶ月前、何から手を付けるべきか?

事業計画・集客・採用・資金繰り——不安を整理して成功に向けた準備を。

すでに金融機関からの融資承認は得られているものの、肝心の開業準備が思うように進んでおらず、「何から手を付ければいいのか分からない」という焦りと不安が大きくなっていたそうです。開業まで残された時間はわずか5ヶ月。
だからこそ、やみくもに動くのではなく、優先順位を整理して戦略的に準備を進めることがとても大切です。

今回は、そのような状況にある先生方に向けて、開業までの限られた時間の中で「最初に何をすべきか」「どんな順序で動けば良いか」を、4つのステップに分けてお伝えします。

  1. 事業計画書の再構築
  2. 集客(マーケティング)戦略の立案
  3. スタッフ採用と教育
  4. 資金繰りの管理と最適化

具体的には内容は下記で触れていきます。

事業計画書の再構築

融資が通っても、それは「スタートライン」に過ぎません。開業後の未来を左右する、事業計画という“経営の地図”を整えましょう。

歯科医院の開業を控えている先生の中には、「すでに金融機関から融資が下りたから、あとは流れに乗って準備を進めれば大丈夫」と思っている方も多いかもしれません。融資の承認はとても大きな一歩です。事業の将来性を金融機関が認めてくれた証でもあり、資金的な土台が確保できたという意味でも安心材料になることでしょう。

しかし、それはあくまで“スタートライン”に立ったということに過ぎません。実は、融資が通ったからといって、その後の経営が順調に進むとは限らないのです。融資後の資金の使い道や開業後の経営方針が曖昧なままでは、いざという時に迷いが生じ、判断を誤るリスクがあります。

特に、融資金額が大きくなるほど、その資金をどのように配分するか、どこに優先的に投資するかといった判断が非常に重要になります。「開業してからどれくらいの患者数を見込むのか」「月々の収支はどうなるのか」「何カ月後に黒字転換できそうか」といった、現実的な数字の見通しが甘いままでは、資金が尽きてしまうことも十分に起こり得ます。

開業はゴールではなく、「長く愛される医院」をつくるためのスタートです。その第一歩を確実にするためにも、今こそ、事業計画書を単なる形式的なものではなく、“未来を描くためのツール”として捉え直してみてください。

集客(マーケティング)戦略の立案

「開業したら自然に患者が来る」は過去の話。事前準備が勝負を分ける時代です。

これから歯科医院を開業する方々の中には、「良い医院を作れば自然に患者が来るだろう」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、今の時代、そのような考え方はもはや通用しません。むしろ、どれだけ事前にしっかりと準備し、医院の存在を知ってもらうかが、開業初期における成功の大きなカギを握っています。

開業前に行うべき準備には、医院の「認知」を早期に広め、患者さんに足を運んでもらうための施策が必要不可欠です。患者さんが実際に来院するかどうかは、良いサービスを提供するだけでは決まりません。その医院がどれだけ地域の中で認知され、そして選ばれる存在になれるかが非常に重要です。

まず、最初の大きなステップとして、医院のホームページを作成し、しっかりとSEO(検索エンジン最適化)対策を施すことが求められます。特にスマートフォンを利用する患者層が多いため、スマホ対応のホームページを作成し、検索結果に上位表示されるようにすることが死活問題となります。検索結果に出てこない医院は、どんなに良い設備や医療技術があっても患者の目に留まることはありません。

さらに、Googleマップ上で医院が上位に表示されるようにするためのMEO(マップエンジン最適化)対策も重要です。地域の患者さんに「近くの歯科医院」として認識してもらうためには、Googleマップで上位に表示されることが必要です。これにより、検索している人に対して、近隣で利用可能な医院として早期に印象を残すことができます。

次に、SNSの運用も開業前から準備しておくべきポイントです。InstagramやLINEなど、SNSを通じて患者との接点を持つことは非常に効果的です。SNSは、医院の雰囲気やサービスを直接伝えられる貴重なツールです。開業前にしっかりとしたフォロワーを獲得し、地域での認知を高めるためにSNSを活用することが、開業後の患者獲得につながります。

また、オンラインだけでなく、地域の人々に直接アプローチするための準備も欠かせません。開業前後にチラシを配布したり、内覧会を開催することで、リアルな告知活動を行い、地域社会に存在を広めることが重要です。地域イベントに参加したり、地元メディアと連携するなど、あらゆる方法を使って開業を告知し、初期の患者層を確保することが成功のカギとなります。

開業してからの患者獲得は、簡単ではありません。
ここで重要なのは、あれもこれも手を出さないことです。上記にいろいろ記載したものの、ご自身のキャパの範囲で選択と集中してください。開業後の未来を明るいものにするためには、早期の認知拡大と、しっかりとした集客戦略が欠かせません。

今後の開業を控える先生方は、ぜひこの事前準備をしっかりと行い、患者様が自然に足を運びたくなる医院づくりを進めてください。

スタッフ採用と教育

「採用できればOK」ではない!医院の成長を支える人材づくりが成功のカギとなる。

スタッフ採用は、開業準備の中でも非常に重要な要素ですが、単に「採用できればOK」という考えでは、後々医院の成長を妨げる原因になりかねません。開業準備の段階でしっかりとした採用活動と教育体制を整えておくことが、医院の成功を支える強い基盤となります。

採用活動は早めにスタートすることが肝心です。特に開業直前に慌ててスタッフを募ろうとしても、タイミングが合わなかったり、必要な人数が揃わなかったりと、思うように進まないことがあります。早期に求人をかけておくことで、応募者数を確保し、質の高いスタッフを選ぶ余裕が生まれます。適切なスタッフを採用することで、診療の質や患者様への対応が向上し、医院の信頼性を高めることができます。

求人活動においては、ただ単に「募集」をするのではなく、医院の理念や働き方をしっかりと伝えることが重要です。医院が目指す方向性や価値観に合った人材を採用することで、スタッフのモチベーションや働きやすさが向上し、ミスマッチを防ぐことができます。募集する際には、医院が大切にしている価値観や目指す医療サービスを明確に打ち出し、その内容が応募者に伝わるように心がけましょう。

面接や選考の際には、応募者のスキルや経験だけでなく、医院の価値観や文化にどれだけ適合するかを見極めることが大切です。スキルが高いことはもちろん重要ですが、それ以上にチームワークを大切にし、患者様への対応や接遇が医院の方針に合っているかどうかも非常に重要な要素です。スタッフ全員が同じ方向を向いて働ける環境を作るためにも、価値観の一致は欠かせません。

また、採用後の教育も医院の成功には欠かせません。開業前にスタッフがしっかりと事前研修を受けることで、開業当日からスムーズな運営が可能になります。研修内容としては、受付対応やマナー、診療の流れなど、医院での基本的な仕事の進め方を共有します。特に患者様との接し方や言葉遣い、スタッフ同士の連携が大切であり、これらを事前に教育しておくことで、開業時に慌てることなく、落ち着いた対応ができるようになります。

採用と教育は、単なるスタッフの確保ではなく、医院の成長を支える重要な要素です。医院が提供する医療サービスや患者様との信頼関係を築くためには、良いスタッフが必要不可欠です。開業準備段階でスタッフ採用と教育をしっかりと進めることが、将来の医院の成功に直結します。

資金繰りの管理と最適化

「融資があるから安心」ではない。キャッシュフローの見える化が経営の安定を生む。

多くの方が、「融資が下りたから大丈夫」と考えがちですが、実際にはその融資をどう使い、どのように返済していくかという具体的な計画が重要です。特に開業資金として大きな額の融資を受けた場合、その返済が経営に与える影響は計り知れません。

今回のご相談をいただいた先生も、約1億3,000万円という大きな融資を受けて開業を予定しており、その返済が現実のものとなることに対して強いプレッシャーを感じておられました。このような状況では、いかにして資金繰りを安定させるか、また予測通りに進まない場合に備えた計画が不可欠です。

資金繰りをしっかりと管理するためには、開業初期にかかる費用を明確に把握しておく必要があります。固定費や変動費など、開業にかかる支出を詳しく棚卸ししておくことで、どの費用が最も重くのしかかるのか、またどこでコスト削減が可能なのかを見極めることができます。

例えば、家賃、人件費、材料費といった基本的な支出項目を事前に把握し、運転資金の確保に向けて必要な調整を行うことが重要です。この段階で支出を見直し、無駄を省くことが、経営の安定に繋がります。

さらに、キャッシュフロー計画を立てることも不可欠です。収入が予想通りに上がらない場合、運転資金に余裕を持たせておくことが経営の安定を支えるポイントです。開業初期は患者数が増えるまでに時間がかかることが多く、予想よりも早く収入が上がらないこともあります。そのため、一定のキャッシュフローに余裕を持たせることで、収入が遅れても支払いが滞らないように対策を立てることが可能です。

また、開業前に設備投資を見直すことも資金繰りを最適化するための大切な手段です。すぐに必要な設備が何か、あるいは後で導入することが可能な設備がないかを再評価することで、初期投資の負担を軽減することができます。特に開業前に急いで整えなければならない設備と、事業運営が安定してから導入しても問題ない設備を区別し、無駄な支出を減らすことが資金繰りの安定に繋がります。

このように、資金繰りの管理と最適化は、開業を成功に導くための重要な要素です。「融資があれば安心」と考えるのではなく、どのように使い、返済していくかを見通し、開業初期からしっかりと資金計画を立てることで、安定した経営を実現することができます。

翔彩サポートからのメッセージ

「不安」は、正しいステップで「自信」に変わる。
開業準備をひとつずつ着実に乗り越えるために

開業を目指す先生方の多くが、期待と同時に大きな不安を抱えています。「本当に患者さんが来てくれるのか」「スタッフはうまく育つだろうか」「資金は足りるだろうか。

初めての開業であれば、なおさら不安が大きくなるのは当然のことです。

やるべきことが山積みで、どこから手をつければよいのかも分からず、焦りばかりが募る…そんなお気持ちを抱えている方も少なくありません。

しかし、ご安心ください。開業準備というのは、「全てを完璧に同時進行で進めなければならない」というものではありません。大切なのは、優先順位を見極めて、必要な部分からひとつひとつ着実に取り組んでいくこと。そして、その過程で信頼できるパートナーと一緒に考え、前に進んでいくことです。

今回ご相談いただいた先生も、「何から始めたらいいのか分からない」という状態からスタートされましたが、翔彩サポートとともに、まずは事業計画の再構築から取りかかり、そこからマーケティング戦略、スタッフ採用・育成、資金繰り計画に至るまで、すべてを見直すことによって、開業に向けての道筋が明確になり、先生の表情も次第に自信に満ちたものへと変わっていきました。

私たちは、開業の不安を“自信”へと変えるためのプロフェッショナルです。「一緒に考えること」「一緒に動くこと」「一緒に乗り越えること」を何よりも大切にし、寄り添ったサポートを行っています。

もし今、「開業を決めたけれど、次に何をすべきか分からない」「このまま進めて本当に大丈夫なのか不安」という想いをお持ちであれば、どうか一度、私たちにご相談ください。
開業はゴールではなく、先生が理想とする歯科医院を実現するための“スタート地点”です。その第一歩を、確かなものにしていくために私たち翔彩サポートが全力でサポートいたします。

迷っている方こそ、ぜひ今回の事例を一つのヒントにしていただき、理想の開業をカタチにする一歩を踏み出してみてください。
あなたの夢と患者様の笑顔をつなぐ、その架け橋になれることを、心より願っております。

費用

新しいことに挑戦する時、周りの人に相談しても反対の意見ばかりを受けるのは当然です。
その方々は、あなたと違う立場であり、同じことを挑戦したことがない方なので、失敗することを心配して言っているのでしょう。
あなたが踏み出す「はじめの一歩」に伴走が必要な時や自分がやりたいことが明確で伴走して進めて欲しい方は、ぜひ翔彩サポートまでご相談ください。

サービス内容金額            
経営(役員)会議110,000円(税込)